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大飯原発運転差止請求事件判決要旨全文
2014/05/24 重要な覚書
福井県内外の住民189人が関西電力大飯原発3、4号機(同県おおい町)の再稼働差し止めを求めた訴訟で、福井地裁(樋口英明裁判長)は21日、2基について「運転してはならない」と言い渡しました。2011年の東京電力福島第1原発事故後、原発の運転差し止めを命じた判決は初めて。【速報】大飯原発運転差止請求事件判決要旨全文を掲載します(NPJ訟廷日誌より転載) 大飯原発3、4号機運転差止請求事件判決要旨主文1 被告は、別紙原告目録1記載の各原告(大飯原発から250キロメートル圏内に居住する166名)に対する関係で、福井県大飯郡おおい町大島1字吉見1-1において、大飯発電所3号機及び4号機の原子炉を運転してはならない。2 別紙原告目録2記載の各原告(大飯原発から250キロメートル圏外に居住する23名)の請求をいずれも棄却する。3 訴訟費用は、第2項の各原告について生じたものを同原告らの負担と...
「書評」九月、東京の路上で [著]加藤直樹 / ルポ 京都朝鮮学校襲撃事件 [著]中村一成
2014/05/24 重要な覚書
九月、東京の路上で [著]加藤直樹 / ルポ 京都朝鮮学校襲撃事件 [著]中村一成■差別への「慣れ」、暴力生む下地に 関東大震災の際、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」といった流言が拡散し、多くの朝鮮人、および朝鮮人と間違われるなどした日本人や中国人らが虐殺された。1923年の出来事だ。この出来事は、災害時の流言の危険性を呼びかけるうえでもしばしば参照される。 だがこれは、「善良な市民が誤った流言をうのみにしてパニックを起こした」という単純な話ではない。災害という特異な環境のみが流言を拡散させたのでもなければ、流言だけが虐殺を引き起こしたのでもない。日頃から、多くの市民に差別心が根深く共有され、メディアもその空気を助長する報道を繰り返したという環境があってこそ、流言は広く受容され、暴力を生む要因の一つとなった。 『九月、東京の路上で』は、先行研究や証言集などを整理し、この事例から何を学ぶべきか...